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クズリ通信

子育ての記録、人間関係論、シンプルな生活などについて。

『マスターキートン』を実写化するならウエンツ瑛士がいいと思うワケ

雑記

MASTERキートン』はもう20年前に連載が終了したにもかかわらず、今でもファンを増やし続けている作品です。私も当時夢中になり、今でもBOOKOFFで見かけると手に取ってしまいます。数年前に出た続編も買いました。

 

中でも印象的な話の一つが、第1巻掲載の連作(第5話「黒と白の熱」』と第6話「砂漠のカーリマン」)です。作品初期の主人公キートンのキャラクターが明確になった回ですね。

 

誇り高き土着の民族、それをバカにする近代知識人、驕り高ぶった大学教授、その狭間で揺れ動きながら、絶体絶命のピンチを穏やかに努力と工夫で切り抜けるキートン。そして、彼の最後まで生き残ってやるという不屈の精神、強者におもねらず戦い抜いてやるという戦士としての覚悟。その先も続く『MASTERキートン』の基本テーマのすべてがこの回にはありました。

 

それにも増して記憶に残ったのは、話の中で出て来る、サラリーマンが日常で着るスーツが、砂漠で過ごすにはちょうどいい、という豆知識。「本当かよ!」とツッコミを心のなかで入れました。どの話も確かな資料を元に作られているので(たしか元日本人傭兵の毛利元貞が軍事面で監修していたはず)「砂漠にスーツ」も何らかの根拠があるのでしょうが、にわかに信じられず、真実を知らないまま20年以上が経ちました。

 

だから、この記事を読んだときは鳥肌が立ちました。

srdk.rakuten.jp

これはスゴイ。インターネットを徘徊していると、ときどき驚くような行動力を持つ人と出会いますが、この人もすごい。地主恵亮さんか。覚えておかねば。

 

記事の写真もかっこよくて、最後の写真など、まるで映画のワンシーンのようだと思いつつ記事に没頭し、MASTERキートン』のことを久しぶりに思い出しながらふと疑問に思ったわけです。(あれ、『MASTERキートン』はどうして実写化されていないのだろう?)と。

 

時間が経ってもこれだけ人気のある作品なのだから、実写化すれば大きな反響を呼ぶはずなのに、とも思いましたが、舞台のほとんどは海外で、登場人物のほとんどが外国人。ロケ代などの費用を考慮すると、コスト的に難しいのでしょう。

 

しかしこれだけ素晴らしい作品がまだ実写化されていないのは惜しいと思いつつ、さて、もしも実写化するとして、誰が主人公としてふさわしいだろう? と考えたところで、悩んでしまいました。思いつかぬ。

 

主人公のキートンは、イギリス人と日本人のハーフ。年齢は30代半ばから40代初めといったところ。優しげな風貌で知的、それでいながら強靭な意思の持ち主。そんなキートンを演じられる俳優がいるでしょうか。

 

最初に思いついたのが草刈正雄です。昨年『真田丸』で大人気になった彼なら、キートンのイメージにピッタリだと思ったのですが、いかんせん64歳の彼では年が離れすぎています。連載当時だったら、年齢的にもちょうど良かったのに残念です。

 

「ハーフ 俳優」という言葉で検索して出てきた俳優の一覧を観ながら、誰が良いだろうとひとしきり考えましたが、どれも年齢に差がありすぎたり、顔が整いすぎていたり、いかつかったりしてイメージと合いません。

 

年齢が一番近いのは浅野忠信でしょうか。演技力もありますし、たたずまいも落ち着いていて、元軍人という経歴にもふさわしく思えます。しかし失礼ながら、浅野忠信はハーフでイケメンとはいえ、私には純日本人のようにしか見えないのです。

 

キートンを演じるなら、ヨーロッパ系の顔立ちであることが重要です。というのも、私の好きな話の1つに『アザミの紋章』(第6巻8話)という、天狗=イギリス人をキートンが証明する話があり、そこでキートンは父親から「お前の顔はいかにもヨーロッパ系だ」とか、天田教授から「日本人風の顔を想像していました(でも違いました)」などと言われるため、この好きな回を活かすためにもぜひいかにもヨーロッパ系の風貌の人物にキートンを演じてもらいたいのです。それには浅野忠信はちょっと合いません。

 

(他にはいないだろうか)

と思いながらネットを検索していて(私も暇ですね)、目に止まったのがウエンツ瑛士です。そして、彼ならキートンを演じられるのではないだろうか、とピンときました。そして、考えれば考えるほど、彼以外のキートンを思いつけなくなりました。

 

ウエンツ瑛士の年齢は31。キートンを演じるにはやや若いですが、それでももう31歳。十分です。丹精なヨーロッパ系の顔立ちをしています。それに彼はとても頭が良い。MCとして番組を切り盛りしている様子からも、頭の回転の早さは相当のものだとうかがえ、知的なキャラクターとしての訴求力十分です(Wikipediaを読んだら、高校受験時点で学年トップ10だったとのこと)。

 

それに重要なのが、やや頼りなげで弱々しい風情。キートンの自信なさげな様子や妻に逃げられた甲斐性なしの頼りなさを、ウエンツ瑛士の線の細さならかもし出せるでしょう。

 

そして、さらに重要なのは、一見弱々しげに見えながら、実は強靭な意思を目に秘めていなければならないところ。ウエンツ瑛士は相当の度胸があるなと、彼がワイドショーでコメントしている様子を観て感じます。いろいろと考えながら周到に活動の幅を広げていく辺り、相当の戦略家。こんなところが、キートン役としてふさわしいのではないか、と思う理由です。元々のキャラクターとあまりにかけ離れた役者では、読者のイメージの固まっている作品の主人公を演じることは難しいでしょうが、ウエンツ瑛士ならば、キートンに近いところにいるのではないでしょうか。

 

今のウエンツ瑛士もいいですが、あと数年経ってちょっとアイドルタレントとしてはとうが立ったときが、俳優としてキートンを演じるのにふさわしい頃合いかな、とも思います(余計なお世話ですね)。

 

地主さんの記事は、はてなブックマークが現時点で1000以上つき、Facebookによる拡散も7000近くになっています。記事自体の面白さもさることながら、未だに衰えない『MASTERキートン』の人気のせいで、この記事が拡散しているのでしょう。

 

MASTERキートン』は、誕生して数十年の間に多くの人に読まれ、一種の教養となった感があります。漫画も読むような読書家で30代から40代の人だったら読んだことがない人の方が珍しいのではないでしょうか? ある程度の世界史の基本知識が無ければ面白さを感じられないから教養を問われます。それも読み応えがあっていいのでしょう。

 

作品の根底にはペーソス(哀愁)があり、登場人物がどれも一癖あり、誰もが何らかの傷を抱えながら、懸命に毎日を生きているところにも共感を覚えます。人生の半ばを過ぎた今、ままならないことが多い自分の人生を登場人物に重ねたとき、今だから見えてくることもあります。読めば読むほど味が出る作品です。連載が終了して数十年経つのに、いまだに続編が作られるほどの人気があるのはこの辺りにも要因があるのではないかな、と。

 

これほど人気があるのです。ハリウッドと組んでこの作品を映画化するのは困難でしょうが、たとえばオーストラリアのテレビ局とかとタッグを組んで映画化とか、できませんかね?

 

日本の漫画やアニメのコンテンツには欧米を舞台にした良作がたくさんあります。それをこれまで日本人が無理矢理演じて不自然なものを作ることしかできませんでした。それは元々のファンからもそっぽを向かれるものですし、なおかつ世界最大の市場である欧米のファンを獲得することが困難でした。

 

オーストラリアだったら日本と距離が近く、時差もそれほどありません。ヨーロッパ系の俳優も大勢そろっています。『MASTERキートン』をウエンツ瑛士主演でうまく2時間ドラマに仕上げて、そこで手に入れたノウハウで欧米の市場を開拓できたらとか、妄想が広がりますね。

 

それが出来れば、これまでどう考えても登場人物はヨーロッパ系なのに、無理やり日本人キャストで間違って作ってしまった映画とかも作り直せるんじゃないでしょうか。監督も作り直したいと思うんですけどね。『進撃の巨人』とか。