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クズリ通信

子育ての記録、人間関係論、シンプルな生活などについて。

「この世界の片隅に」の尾身美詞(おみ みのり)さんの演技が良い

雑記

この世界の片隅に」をようやく観てきました。ジーンと来ました。

戦争という非日常に突入していく時代に、我々の生きる現代につながっている日常がある。当たり前のことを優しく淡々と素敵に描いている作品でした。

 

帰宅して、思わず妻に、

「こんな俺と結婚してくれてありがとう」

と言ってしまいました。そういう、観た人が謙虚な気持ちになれる映画です。

 

主人公の声を演ずるのんの演技には当然のように感心しましたが、「うまい」と思ったのがのんの義姉である黒村径子(くろむらけいこ)の声を演じた尾身美詞(おみみのり)さんの演技。非常に憎々しい演技に引き込まれました。

「いるな、こういう人間」

「自分に下手に能力があるものだから、周囲のやることなすことが気に食わず、怨嗟を撒き散らす」

「それが結果的に自分を追い詰めていくことに気がつかない」

と、この径子という女性のことが嫌でたまりませんでした。

 

これまでの人生の中で出会った径子のような人々とのことを思い出しましたね。

 

しかし彼女の良さも段々とわかってきました。最後はこの人もまた時代に翻弄されたのだと納得しましたが。

 

自分勝手で気が強くて、それでいながら時に気が弱く、もろい。そういう女性の危うさを、東京出身の尾身美詞さんが、慣れないはずの広島弁で丁寧に演じていらっしゃいます。

 

失礼ながら尾身美詞さんのことを知りませんでした。40代頃のベテランの女優だろうか、と思って調べたところ、なんと1984年生まれの32歳。私よりもお若く、しかも可愛らしい方でした。演じた人との間にギャップがあり過ぎて驚きました。

ameblo.jp

 

芸達者だなと思いつつも、よくよく考えれば30代はベテランと表現してもいい年代なので、それを若いと感じた私のほうが年を取ってしまったのかもしれません。複雑な気持ちです。


尾身美詞(おみ・みのり)/青年座公演『フォーカード』

 

この作品は、監督の熱意によって、数年越で完成をしたと聞いています。良い作品と、情熱ある監督に引き寄せられた人々だから、人格的に素晴らしい方々が多いのかもしれません。出演した声優の一覧を観ましても、性格的に嫌だな、と思う人はほとんど出演していませんでした。

 

いい人を知りました。尾身美詞さんの舞台を、機会があれば観てみようと思います。